近い将来、介護を必要とする高齢者が急激に増えることが予想される事態に対して、介護士が不足していることに対応するため、厚生労働省はキャリアパス制度を導入しました。介護士の賃金水準や賃金上昇率は低く、さらに、その仕事は重労働である事が多いため、離職率が高い傾向にあることも制度が導入された理由の1つです。
キャリアアップの道順としては、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士、認定介護福祉士と進んでいくことが多いです。無資格・未経験のスタートは、介護職員初任者研修です。カリキュラムは130時間になります。実務者研修は、450時間のカリキュラムを要する、修了までに時間のかかる受講です。ヘルパー2級や介護職員初任者研修修了者は、130時間免除されます。介護福祉士は国家資格であり、社会的地位のある資格になります。サービス提供責任者になることが可能です。認定介護福祉士は、介護キャリアパスでの最上位資格です。こちらは、2015年12月に「一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構」の認証・認定できた民間資格です。介護福祉士資格を持っていて、かつ、実務経験が5年以上無ければ、研修を受けることができません。
また、介護福祉士資格の取得後に、ケアマネジャーになる選択肢もあります。認定ケアマネジャーを先に取る理由は、その次の主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)になるための研修受講要件である「介護支援相談員としての従事期間」が5年から3年へと短縮されるからです。主任ケアマネジャーは5年以上ケアマネジャーとして勤務していた者が所定の研修を受けることで取得することができます。また、国家資格の社会福祉士を取得することも可能です。尚、キャリアアップについては管理職を目指す道もあります。こちらの『これからの介護士のキャリアパスとは』を参考に今後について考えてみてはいかがでしょうか?
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